蝶々さん、終演しました~

5月12日の良く晴れた土曜日、歌劇『蝶々夫人』が無事終演しました!

 

オペラは毎回、「出演者とスタッフの全員が当日無事に揃った時点で、8割成功」と思うのですが、今回は特にそうでした。

昨夏くらいから主要キャストで少しずつ稽古をしてきて、その間もいろいろなことがありましたが、なんと本番2週間前に私が足の指を骨折するという・・・(泣)

小道具やらチラシやらいっぱい詰まったスーツケースを、足に落としたんですね。

ホント、気を付けないと。

本番は、がっちりテーピングして臨みました。

 

本番の舞台には、伝承ホールからお借りした、一双の銀屏風。

演出の森朱美先生の発案で、座敷の四隅に置いた箱馬にも銀色の布をかけました。

柱のようでもあり、結界のようでもある。

 

ちょっとアンティークな椅子は、アメリカに帰って居なくなったピンカートンの象徴として、2幕から加わります。

 

森先生の舞台構成は、シンプルだけれどセンスが良く、初めて観るお客様にも内容がよく伝わるので、信頼してお任せしています。

 

赤い傘に白打掛で脇の入り口から登場したとき、「念願の蝶々さんを演じることができる」と思い、胸がいっぱいになりました。

 

「1幕では可愛らしく!」と周りからさんざん言われましたので、ピンカートンより偉そうにならないように頑張りましたが、どうだったかな~(笑)

 

2幕3幕と進むうちに、本当に我が子と別れなければならない母親のような気持ちになり、蝶々さんは歌いっぱなしの難役ではありますが、割とスムーズに歌い進めることができました。

 

細かい反省点はいろいろとありますが、ぐずぐず悩んでたら、舞台に上げてくださった神様に申し訳ない!

 

カーテンコールで草履が片方脱げてしまいました(笑)

白打掛の裾は、ナポリ風ピザの端っこみたいで、綿が入って厚くなっているため、前進は容易にできるのですが、後退が難しいのです。両手を指揮者さん、シャープレスさんとつないでいたため、身動き取れず(笑)

 

伝承ホールは和風の雰囲気なので、今回の演目にぴったりだったのではないかと思います。

お客様も楽しんでいただけたなら幸いです。